【ビジネスマナーは絶対必要?適切に使えるようになるためには】
ビジネスマナーとは何か
さて、そもそもビジネスマナーとは何かと言いますと、簡単にまとめれば、「日頃から必要とされている一般的なマナーに加え、ビジネスだからこそ必要とされる特殊なマナーを含むもの」、と言えるでしょう。例えば、メールに返信しない、既読スルーをするのは日常だって相手に失礼ですよね。何日も連絡をしないならなおさらマナーがなっていません。仕事ならばそのような最低限のマナーはもちろん守るべきであり、かつビジネスであるため相手の立ち位置と自分の立ち位置を理解した上で適切な敬語を使う必要があります。「了解です。」はダメで、「承知致しました。」か「かしこまりました。」でないといけないという厳しいルールを採用しているところもあります。あまりかしこまらないよう、あえて「了解しました。」を使う人もいるのですけどね。
ビズネスマナーは本当に必要?
ビジネスマナーは本当に必要かという議論では、以下の2つの点が重視されています。敬語という独特の文化を持つ日本でビジネスマナーが全く不必要とは言い切れないでしょうけれど、そこまで厳密にする必要もないという場面はあります。
過度な丁寧さはあだとなる
例えば、過度な丁寧さを持つ「ザ・真面目人間」がいるとしましょう。その場合、その態度は果たして職場の人達にとって良いものでしょうか。毎回人の前に立ち止まり、45度のおお辞儀をして挨拶をされたらどんな気持ちになるでしょう。初めは良い印象を持つかもしれませんが、それが何年も続けば、こちらも同じ圧で挨拶をしなければいけないという気持ちに押しつぶされて迷惑に思ってくるはずです。自衛隊ならまだしも、そうでないならいくらビジネスの場でも過度な丁寧さはあだとなります。
アットホームな職場などは雰囲気重視
職場と一口に言っても、どんな雰囲気かはそれぞれですよね。常に気を張っていなければいけないところ、ミスが許されないところと、小さな会社、アットホームなところとではビジネスマナーも変わってきます。例えば、アットホームな職場で「かしこまりました。」を連発しているとなんだか不自然に聞こえます。こういう時は、ビジネスマナーよりも職場の人間同士の仲の良さ、輪を重んじる雰囲気を大事にした方が良いでしょう。それがわからないなら、空気の読めない人認定をされてしまいます。
ビジネスマナーのジェネレーションギャップ
令和になってもう何年か経ちますが、時代の流れによってビジネスマナーにもジェネレーションギャップが生まれています。昭和の時代から働くもうすぐ定年という50代と、新人として入ってきたさとり世代の10代20代とではギャップが生じて当然でしょう。ビジネスマナーにどんなギャップがあるのか、以下で見てみましょう。
飲みにケーション
日本文化として特徴的である飲みにケーション。仕事終わりなどに上司や同僚、部下と飲みに行き、親睦を深めるというものですね。メリットは、普段は職場で仕事の話しかしない皆のプライベートな部分が見られ、より仲を深められる点です。そうすることによって仕事も円滑になるため、これが目的になります。一方でデメリットは、仕事は終わったのにまだ半強制的な仕事が続くことです。上司には気を遣わなければいけない場面もあるので、友達との飲み会のようにはいきません。そしてこの飲みにケーション、昭和世代や管理職世代は開きたいという人が多いものの、令和時代を生きる新人はどうしてプライベートな時間を削ってまで仕事飲み会に参加しなくてはいけないのかと疑問を持ちます。海外の思考と同じであり、割りきりたいという若者が多いのです。
ネットを使ったマナー
仕事でもLINEなどを使ってコミュニケーションをとるところもありますが、対面ではない時に使うビジネスマナーにも違いが生まれてきます。文章だけでは感情が伝わりにくいため、絵文字やスタンプを入れてOKと思う若者と、メールのような感覚でLINEを使いたい管理職の間で齟齬が生まれることもあります。ネットに強い人、弱い人とでその感覚は異なるので、絵文字を使う人のことを「なんてマナーがなっていないんだ」と感じる人もいれば、「絵文字がないととても冷たい印象を持つ」と感じる人もいます。ネット上のビジネスマナーは各々が何を良しとするかが違っていることが特徴ですね。
まとめ
ビジネスマナーは覚えておいて損はしませんが、かといって雰囲気を読めずに使うとちょっと引かれることも…。難しいところですが、それは周りを見て覚えていくのが一番でしょう。本格的にビジネスマナーについて勉強をしなくても、ただ相手に誠実にしていれば自然とそれはにじみ出てくるものです。あまり構えず、失礼のないように心がけるだけで良いのではないでしょうか。